テニスは確率と期待値のゲームです。よって、適切なポジショニングはボールを返せる確率をあげたり、相手の思考をコントロールするために重要となります。まずはポジショニングの基本的な立ち位置から見ていきましょう!
テニスにおける基本的な立ち位置(上視点)
テニスのポジショニングは「相手の打てる範囲の仮装延長線上の中央に立つ」が基本となります。
すなわち、以下の図のポジションにいると、相手のどのようなボールにも対応できるようになります。

テニスにおける基本的な構え位置(横視点)
上視点だとこのようなポジショニングになります。加えて、横視点に関しても頭の中で中間位置を持っておくとボールの予測がしやすくなります。特にボレーとスマッシュがこれにあたります。

これらの図からわかるように、前に出れば出るほど打てる範囲が広いです。つまり、上から叩けば叩くほど相手は下からしかボールを返せないことがわかります。
逆に相手がローボレーで取るような球がいったり、実際にローボレーでとった時点で前に詰めるべきです。これは頭を越したロブボレーを出される可能性を低くするのと、たとえロブボレーを打たれてもスマッシュできるようにするためです。(ネットに近ければ近いほど相手のロブボレーの地上角度は90度に近くなるので、絶対スマッシュできる)
よって、相手を追い詰められるのは、、スマッシュ>ボレー>ストロークとなります。
ダブルスでのポジション
ダブルスでは以上の点に加えて相手とペアの位置も考慮する必要があります。ペアとの位置関係は相手に対して平行四辺形を描いているのが基本です。
逆に、ストレートラリーの場合は台形の陣形を取ります。
これを行うことによって、相手の打つ範囲の仮装延長線上の中央にポジションを取ることができます。

崩しのポジション
以上が基本のポジショニングとなります。さらに、ここに崩しを入れるとそれはポジショニングから戦術となります。
ポーチはシンプルな崩しの戦略となります。ポーチは相手の打てるストレートの範囲を狭めます。そして、相手のタイミングとポジションを崩す戦略です。
そのかわり、自分達もポジションが崩れます。なので、先ほどの基本のポジションに戻れるように移動する必要があります。

(リカバリーでのポーチは基本的にギャンブルなので普通はしません)
安全にラリーしたい場合、サイドアウトにならずネットが低いセンターを通す可能性が高くなります。特に15-30、30-30、30-40など重要ポイントはセンターを通る期待値が高いです。
なので、状況にもよりますが、重要ポイントで相手がポーチに出やすい人で、かつストレートリターンをあまり見せていなかったらストレートに打って、ポーチされないようにします。
他には、
- ロブリターンからストレート展開に持っていく
- 浅いボレーを打って相手を無理やり並行陣にさせる
などいろいろあるので、そこはペアの長所と短所を理解しながら戦略を練りましょう!
おまけ
上級者であればあるほど意識が手元から相手の動きまで拡張することができています。
ポジショニングは相手の位置を意識していく初歩となります。ポジショニングを考えることは、手元の意識から相手への意識の移しの練習にもなります。ぜひイメージトレーニングしてみてください。
まとめ
ポジショニングの基本は相手の打てる範囲の仮装延長線上の中央位置
ダブルスの場合はペアとの距離を保ちながら、平行四辺形もしくは台形の陣形を取る
陣形をあえて崩すことで相手のタイミングをずらしたり、相手に迷わせることができます。これにより、相手にポジションを無理やり変えさせたりできます。
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